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おでろでゅろでゅろ

擬音のようにふわっとした色々

メンヘラが閉鎖病棟に入院してみた!〜閉鎖病棟(大部屋)〜

ヤマダ トシコ メンタルヘルス 映画

ヤマダトシコです

frint-frint.hatenablog.com

 

続編 メンヘラが精神科病棟に入院してみた Part2です。

 

 

隔離病棟での過酷な三日間を経て、通常の閉鎖病棟への手続きが済んで

無事に大部屋への移動が無事に完了して。

少しは平穏な日々が訪れると思っていた閉鎖病棟(大部屋)での日々

此処でも、また新たな凄まじい日々が待っていました。

 

通常の閉鎖病棟は隔離病棟のように女性と男性が混合になっている形ではなく、

女性病棟、男性病棟と分かれているため看護師さんも女性ばかりでした。

一部屋に8床のベットが用意され、部屋の数はだいたい10部屋ほど。全ての部屋に

番号が振り分けられていました。

ナースステーションの前には患者同士の団欒が行われるスペースが用意され、

テレビが設置してあったり、雑誌や新聞が用意されて。

各々が限られた自由の中で好きなことをできる場所でもありました。

食事の際や、家族の面会もその場所で行われます。

 

大部屋でのルールは刃物類(ハサミ、爪切り)などは看護師の監督のもと使用可能。

読書、物を書く、音楽鑑賞 なども、各自のベッドにて使用は許されました。

その点では、隔離病棟に比べると自由度は高く快適な生活ができるという印象です。

 

隔離病棟では周りの患者さんと接触する機会が一切なかったのでどんな人が入院して

いるのか知る由もなかったのですが、大部屋に移動していろんな患者さんを目の当たり

にすることができました....。

個性豊かな人々ばかりで賑やかな病棟です(笑)

 

患者さんは年配の方が多く、年齢層でいうと50代〜60代前半。20代は私を含めて

4〜5人くらいしか居ませんでした。

 

初めての閉鎖病棟で不安もあり患者さん同士で少しでも交友を深めようと思っていた

のですが、移動してからものの数分でその勢いは消え失せました....。

まぢでキチガイしかいねぇ!!!!

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隔離病棟から新しい患者が降りて行きたということもあり、みんなの注目の的になって

何人かの患者さんからは口々に

「はじめまして〜!あなたは自殺未遂で入院?」と質問攻めをされて...

(普段の生活のな中で初見の人に「自殺?」って質問されることなかなかない)

彼女たちの中では日常茶飯事のことなので大して物珍しいことでもないらしくかなり

フランクに自殺や自傷行為精神疾患の名前が飛び交う現場でした。

 

 

 

食事の際はテレビのある部屋に患者全員が集合し看護師による配膳が始まって

それぞれの名札がついたお盆を受け取り、決まった席に着席するのですが

全ての配膳が終わり、みんなで席に付いていただきますの号令をかけようとした矢先

『すみません!!私のだけ毒が盛られています!!!!』

えぇ....?????

「毒なんて入ってません!!みんな待ってるから、早く席に付いてください!(怒)」

看護師さんの冷静な指摘も虚しく、その患者さんは大騒ぎしはじめ.....

「絶対に入ってる!取り替えて!食べたら死ぬ!!!!!!(妄想)」

(入ってねぇって言ってんだから早く座れよ。みんな待ってんだから黙って食えよ...)

止まらなくなってしまった患者さんは配膳を持ってうろうろ。看護師さんは困った顔で

必死に「毒なんて入ってねぇから!!」ばりに叱るも患者さんはパニックに陥って

しまい止まらず。最終的には「はい!みなさん先に食べましょう」と騒ぎ立てる患者を

無視して食事がスタート。

しばらく毒盛りおばさんはのたうち廻った挙句、諦めたのか「毒入ってるのに...」と

しょぼんとした顔で席に座り何食わぬ顔でご飯を食べていました(笑)

 

ご飯が終えるとみんな部屋に戻り歯ブラシセットを持ち寄って歯磨き。トイレは一つ

だけなのでかなり混み合います。そしてみんな譲り合いの精神を知らないので基本的に

揉め事は多いです(笑)

 

 

本当に様々な患者さんのオンパレードで

 

同じ病室にいたおばさん。彼女はいつも彼女にしか見えない人(ホラーなのかな?)と

楽しそうに話しています。話していると言っても言語があまりおぼつかないので

内容はよく聞きとることはできません。

昼間は楽しそうに見えない誰かと楽しそうにお話ししてるのですが.......

夜になると彼女は頭ますっぽり布団をかぶり始め眠ったかと思うと何かボソボソと声が

聞こえてくると思いきや

「違う!!おかしくないよ!!頭おかしくないよ!!!」

と急にものすごい怒号に変わったのです。

すぐさまに看護師さんが駆けつけ布団を勢いよく剥ぐと

「○○さん!!布団被らないで!!!!」と叱りつけると何事もなかったかのように

「はい!」と聞き分けのいい子供のように返事をするのですが。再び布団の中に潜り

「おかしくないよ!!!おかしいのはお前だ!!」

(おかしいのはあんただよ!!!)

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結局数時間この繰り返しが続き、薬を飲んでいようともこの怒号が聞こえる限りは

まったく眠れませんでした...。

 

 

 

或る日はテレビの部屋で何か怒鳴り声が聞こえるな?と思うと、唯一病棟内で若い

いつもおしゃべり大好きな女性が泣き叫んでいました。

「なんでなんだよおおおおおお!!!どうして予約できなかったんだよおお」

と大騒ぎ。何事かとよく話を聞いていると。

彼女はGLAYの大ファンらしく、ご両親にGLAYがMステに登場する回を録画しておいて

ほしいと頼んだそうですが(就寝時間一時間前なので院内ではMステが見れない)

なにかの手違いでMステが録画できなかったらしく彼女は大激怒してしまったのです。

(そんなことかよ....)

「もうだめだああああ!!!家に返してえええ!!うえええ!!」

と大騒ぎしてパニックを起こしてしまい。看護師さんが必死で止めるべく

羽交い締めするも成人女性の本気の力にふりほどかれ、いたるところをものすごい力で

殴って行きます。しまいには男性の看護師さんも呼ばれる始末で...

「私は狂ってるから注射して気持ちを沈めろおおお!!」

些細なことで感情の起伏を抑えられず、そのままヒートアップしてしまうみたいで。

一度パニックを起こしてしまうと、感情のコントロールができなくってしまうのか

ひたすら咽び泣く彼女を屈強な男性看護師が援護で登場し羽交い締めにして

頭を冷やしてもらうべく一時隔離病棟に閉じ込められてしまいました。恐ろしい(泣)

 

 

 

毎日のように自分語りをするおばさんが居たのですが、何故か日をまたぐごとに言って

いることがコロコロ変わり。本人は真剣に話しているのですが年齢や生い立ちなどが

事あるごとに変わっていて何を信じれば良いのかわからず。どう見ても60過ぎているの

にも関わらず40半ばだと言い出したり、ブルジョアだと言い出したり、来院していた

非常勤の若い先生に求婚されたので悩んでいるなど毎日いろんなネタを持ってきては

いろんな人に言いふらし廻っているおばさんが居たり...。(彼女は統合失調症でした)

 

 

 

中には、本当にわずかですが元気な患者さんも一人二人ほど居ます。

外出届などの承諾がおりていて単独で自由に院内を出入りできる患者さんが居たり。

まだ一人では外出できない患者さんも集団での外出が許可され、近所のスーパーで

限られたお小遣いを使い買い物することが許されたり。

 

その中で特に元気だった女性が一人いて。彼女はいつも綺麗に化粧を施して、自由に

院内を出入りして居ました。コミュニケーション能力も高く、周りの患者さんのケア

をしながら看護師さんの手助けをしたり。患者さんや看護師さんたちの中でも唯一

慕われている存在で。精神科に入院してる患者とは思えない出で立ちで最初はどうして

彼女が入院しているのだろう?と驚きました。

ですが、ある夜に彼女がパニックを起こしてしまい

「ふざけんなよ!!!コラァ!!!」と壁を殴り、暴れてしまい手のつけられない状態

になって一時隔離病室に入れらてしまいました。

やっぱり元気なように見えても、どこかで何かが壊れてしまったからこそ此処に入院

しているのだという現状を目の当たりにしました。

 

 

 

 

閉鎖病棟に入院してみた感想としては、

死んでもあんな場所には戻りたくない 

というのが正直な感想です。

どの患者さんも口を揃えて早くこんな場所から逃げ去りたいという言葉を漏らして

いたのは、誰しも同じ事を思うのだろうと思いました。

いろんな理由を抱えて入院している閉鎖病棟ですが、大半の患者さんは親族の方が

面倒を見きれず病院に追いやるような形で入院させられているのが現実なのだと

伺っていて感じました。

私は幸い医療保護入院なので、一ヶ月ほどで退院することが出来ましたが。長い人で

数年そこに入院している人もいるそうで。

治療するためにみんな入院しているのだと思いますが、周りの過激な言動に刺激され

言い方は悪いですがこっちまで気が狂いそうになる場所でした、治療するというより

「ここから抜け出したければまともなるしかない」とでも言われているような、かなり

力技で治療しようとしているんじゃないか?という印象も受けます。

 

そのおかげで、良いお灸をそえられたのか。私の症状も以前に比べて少しは落ち着き

「もしも、また自殺なんてするもんならぶち込むぞ」

という脅しが効いたのか、その後の自殺念慮は少しずつ減っていきました。

 

退院が決まった閉鎖病棟での最終日。荷物をまとめて他院する旨を同じ病室の患者さん

に伝えて

「お世話になりました」

と挨拶をするとごくたまに言葉を交わしていた同室のおばあさんが

『もう二度と、こんなところに戻ってきてはダメよ』

というセリフは今でも忘れません。

 

 

 

movies.yahoo.co.jp

クワイエットルームヘようこそ

 

閉鎖病棟に入院して居たというせいもあるのか、最後に彼女に言われたセリフを

聞いてこの映画を思い出しました。

実際に自分が閉鎖に入院して見てこの映画を見直すと、重なる部分も多々あって。

 

退院の日に車で迎えにきてくれた両親が荷物を車に積む時、

父がふと「シャバの空気はうまいか?」といった聞いてきて

そういえば映画の原作小説でも主人公が退院した日に「シャバの空気は最高」

と言っていたことをふと思い出し、

「シャバの空気は最高だね」と笑顔で答えました。

 

〜完〜